アフィリエイトブログやツイッターで頻繁に言及されている「検索意図」という言葉。
頻繁に言及されているということは、それだけ重要であるということですが、実は、この「検索意図」を理解することは非常に難しく、厄介なものです。
「検索意図って、”検索するユーザーが、検索した理由のこと”でしょ!」
って簡単に考えがちですが、これは間違い。
少なくとも、「読者の悩み」と「商品やサービスの紹介を通じた解決法の提示」とをつなぎ合わせる事を目的とするアフィリエイトサイトに関して言えば、正解ではありません。
そこで、この記事では、「アフィリエイトサイトにおける検索意図」と「検索意図を調べる方法」「検索意図を満たした記事の書き方」などについて、私の考えを解説していきます。
アフィリエイトサイトにおける検索意図とは?
一般的に、「アフィリエイトサイトの検索意図」は、
- 読者の状況
- 読者の感情
- 読者の悩み
など、「読者の心理的な部分を考えよう!」という解説が多いです。
これはその通りですが、これだと少しイメージしづらいので、私の解釈は次の通り、少し変えています。
検索意図とは?
アフィリエイトサイトにおける「キーワードの検索意図」とは、検索ユーザーが潜在的に抱えている悩みについて、その悩みが解決されるという最終的なゴールを目指す意思のこと。
「検索意図を返したコンテンツ」とは、その悩みが解決されるまでの間に検索ユーザーが知りたいと感じる情報を全て解説した記事のこと。(ただし、情報の提供は必要最小限であること。)
ちょっと分かりにくいので、例文を使います。
「口内炎 原因」と検索するユーザーの検索意図の場合
(なぜ、このキーワードを選んだかというと、昨年、私が同時多発口内炎の地獄を味わったからという”どうでもいい理由”からです。)
さて、この「口内炎 原因」というキーワード。
実は、「口内炎 原因」と検索するユーザーの検索意図は、「口内炎の原因を知りたい!」ではありません。
もちろん、「口内炎の原因が知りたい!」という意図は含まれていますが、それは読者が知りたい情報の一部にすぎません。
考えてみると分かりますが、「口内炎の原因だけを知りたい読者」は全体のうちの少数派ですよね。
この検索キーワードを用いて検索する読者の状態は、
- 現在、口内炎の痛みに苦しんでいる
- 外傷性はなく、口内炎を発症する明らかな原因がわからない、心当たりがない
- どうして口内炎になったのか原因が知りたい←(今ココ)
上記の③の状態だから、「口内炎 原因」と検索したのです。
しかし、この読者が目標としていたゴール地点はここではありません。
原因を知ることは重要ではあるものの、それは過程であり、最終目標は「悩みの解決」です。
そこで読者心理は次のように動いていくと推測します。
- 口内炎の痛みをとるには、どんな方法があるのかを知りたい
- 口内炎の痛みをとる方法はたくさんあるが、簡単に今すぐ痛みを取る方法がどれかを知りたい
- その方法がどれぐらい効果があるのかを知りたい
(上記のイメージは、私が勝手に想像したものですが、経験に基づくものなので、あながち間違っていないでしょう。)
「検索意図を満たした記事」とは悩み解決までの過程で知りたいと感じる情報全部が網羅された記事
先ほど解説したとおり、
「検索意図を返したコンテンツ」は、口内炎の原因解説はもちろんのこと、その後生じるであろう疑念に対して、悩みを先回りして解説された記事です。
つまり、「口内炎 原因」というキーワードについて「検索意図を返したコンテンツ」とは、「口内炎の原因と効果的ですぐに実践できる痛みの対処法」が網羅されたコンテンツだと考えられます。
そのため、「口内炎 原因」と検索するユーザーのために検索意図を満たした記事を書く場合、「口内炎の原因」だけを情報提供しても、不十分なのです。
では、実際にグーグルで検索してみると、次のタイトルの記事が1位表示されています。
「痛い口内炎をどうにかしたい!」口内炎の<正体・原因>と<家でできる治し方>5つ
上記の記事で「口内炎の原因」が解説されている箇所の文字数は500文字もありません。反対に「治し方」が解説されている箇所は、情報のボリュームが豊富です。
つまり、「口内炎 原因」というキーワードに対して、「口内炎の原因」だけを記事にしてもダメだということです。
以前、ツイッターで次のようなツイートを投稿しました。
例えば、悩み系で「◯◯ 原因」というキーワードで記事を書く場合、◯◯の原因を書く事は当然ですが、読者の検索意図は「原因を知りたいだけ」ではないので、原因のあとに解決法を提示するか、内部リンクで誘導する必要がある。これは簡単な例ですが、キーワードから検索意図を考えないと集客できない。
— 白鳩 (@affiliate2870) 2018年2月12日
あと「◯◯ デメリット」ってKWの検索意図は「デメリットを調べたい」ではないんですよね。特定の商品のデメリットだけ知りたい人なんていません。読者は「その商品のデメリットを知り、そのデメリットは自分にとって許容出来るのかどうか」を判断したいのです。つまり、「買う直前の状態」です。
— 白鳩 (@affiliate2870) 2018年2月12日
上記のツイートのように、「そのキーワードだけを考えて記事を書いても、検索意図を満たした記事はできない!」ということです。
検索意図を満たした記事とは、「原因」「治し方」「再発予防」など、検索する読者が今後知りたいと感じる情報を先回りし、それらの情報を全て解説した記事を言います。
さて、「検索意図」と「検索意図を満たした記事」のイメージを解説した後は、この概念をライティングに反映させる方法を解説します。
検索意図を調べる方法
検索意図を調べる方法は、一つしかありません。
それは「そのキーワードを用いて検索する人に、実際に聞くこと」です。
これはふざけているわけでもなく、本当の話。先ほどの「口内炎 原因」というキーワードでも、もしかすると
- 今、口内炎に悩んでいる方
- 口内炎ができそうな状態の方
- 舌に口内炎ができた方
- 自分の子供が口内炎の方
- 口内炎が同時に5つできた方
などがいるかも知れません。上記の方はそれぞれ異なる検索意図があるはずです。でも、検索する読者に聞くことなんてできませんよね。
つまり、「キーワードから、正確な検索意図を知る方法はない」が正解です。
では、「検索意図を調べ、検索意図を満たした記事を書く」ためにはどうするのか?それは、「多数派狙いの作戦」です。
検索意図は多数派狙い
先ほど、「100%正しい検索意図を知る方法はない」と言いましたが、アフィリエイトサイトにおける検索意図は100%正しい検索意図を探す必要はありません。
目指すべきは「多数派」です。
強いて言えば、「多数派」かつ「CVする可能性がある属性」です。多数派を言い換えれば、「一般論」となります。
この検索キーワードを用いて検索するユーザーの多数派の方が、たどり着きたいと考えている「悩み解決までのゴール地点」と、「その過程で知りたいと感じるであろう情報」
これを狙っていきます。
検索意図を調べると言っても、検索する全員が同じ意図ではない。狙うべきは多数派。「このKWならこの意図が一番多い」というのを探すようにしてる。
ただ、提供すべき情報は、幅広くある程度網羅する。ここが少し難しい。
検索意図を外さず、可能な限り広げる。— 白鳩 (@affiliate2870) 2018年3月12日
検索意図は考えずに「探す」が正解
公募ライターさんに、ライティングのやりとりをしている過程でたまに伝えるのですが、私は、
「検索意図を確定させる場合は、自分の脳に聞かず、ネット上の情報に聞くこと!」
が大事だと思います。
リサーチをしていくと、自分の主観が入りすぎてしまう時があります。これって邪魔なんですよね。自分の主観が多数派なのかどうかはわかりません。
ましてや、異性をターゲットとした場合、自分の主観は全く無意味なケースが多いです。
(現に、私はこれまで、「女性はこう考えているよね?」と妻に確認した内容が全否定され、ついでに「ダメ出しされる」という”お釣り”をもらった経験は1度や2度ではありません。)
しっかり、Yahoo!知恵袋やお悩み掲示板を活用し、読者の声をフラットに聞き入れてください。
なお、私は女性向けのサイトを作る場合、「mamari(ママリ)」というアプリのサービスを活用して、女性の生の声を調べています。
「ゴール地点」と「ゴールまでの過程」を調べる
検索意図を踏まえた記事を書く上で重要なのは、「悩み解決というゴール地点」と「そのゴールまでの過程」です。そこを調べていきます。
当方がライターさんにお願いする時に使用するリサーチ整理表の一部を抜粋します。
- 商品(サービス)を必要としているのは具体的にどんな人か?
- 商品(サービス)を必要としているのは、具体的にどのような悩みを抱えているのか?
- 商品(サービス)に何を期待し、どのような未来を手に入れたいのか?
- この悩みを解決した後は、次はどのような悩みが出てくるのか?
ポイントは、次に知りたいと思う情報です。つまり、先回りするための情報を仕入れ、コンテンツに追加しておくことが重要です。
検索意図≠Google的検索意図
これまで説明した「検索意図」は、リサーチに基づく「多数派の検索意図」です。
しかし、検索エンジンGoogleは機械処理によって検索意図に沿った情報をランキングに返します。
つまり、実際の検索意図とGoogle的検索意図は完全一致しないケースが多々あります。
そのため、上記でリサーチした結果をそのまま記事にするのではなく、「Google的検索意図」を加味した上で記事を作るようにしましょう。
なお、Googleは機械学習によって、多数派の検索意図に限りなく近づいていくはずなので、上位表示サイトで言及されているトピックは、実際の検索意図である可能性が高いです。
しっかりと上位表示サイトをリサーチしましょう。
検索意図を正確に反映させるコツ
ここで、「検索意図をほぼ正確に記事に反映させるライティングのコツ」を紹介します。
それは、「3語または4語のキーワード、または、キーセンテンスで記事を書くこと」です。
クドイようですが、再度「口内炎」を用いて解説します。
- 「口内炎」という検索意図
- 「口内炎 原因」という検索意図
- 「口内炎 原因 唇」という検索意図
- 「口内炎 原因 唇 食べ物」という検索意図
上記4つのケースでは、キーワードが多い方が、検索意図が特定しやすいです。また、キーワードではなく、キーセンテンス(文章)にして記事を書くのもいいでしょう。
なぜ、このようなことをいうかと言うと、根底にあるのは「サジェストキーワード」との関係です。
アフィリエイターの多くは、サジェストキーワードを活用して記事を書く人が多いと思います。この手法は非常に効果的ですが、だからと言って、アフィリエイト初心者の方がサジェスト丸呑みの情報網羅記事を書いたとしても上位表示されることはないと思います。
その理由は、「検索意図のふるい分け」をしていないからです。
例えば、「口内炎 原因 唇」と言うキーワードのサジェストキーワードは8個あります。
では8個のサジェストを1つの記事に全てまとめて、丁寧に解説すると良いのかと言うとそんなことはありません。
なぜなら、8つのサジェストは検索意図が異なるからです。
サジェストキーワードを活用して記事を書くことは非常に効果的な作戦ですが、検索意図が異なる情報を加えてしまうと、Google的にも検索ユーザー的にも評価が上がらないと言うのが私の実感です。
まとめ
検索意図を考えて記事を書くことは重要なのですが、検索意図は考えるものではなく、調べるものです。
つまり、検索意図を満たした記事を書くためには、読者目線での深いリサーチが必要となります。
そして、Google的検索意図の結果とリサーチに基づく検索意図をミックスさせることによって、読者が求めている「検索意図に沿った記事」がかけるようになります。
「検索意図を活用したリード文の書き方(アフィリエイトサイト編)」も参考にしながら、検索意図を意識した記事を書いていきましょう!