このブログでは、定期的に「私のサイトに投稿する記事のライターさん」を募集しておりまして、これまで約50名程度の方とやり取りさせていただきました。
アフィリエイターであるライターさんからは、ライティング業務を通じて気になったことや、ご自身のサイト運営で困った点や悩んでいる点など、いろんな質問が寄せられます。
今日の記事は、そんなライターさんからの質問で多いものを1つ取り上げて記事にしてみます。
今回のテーマは「検索意図がたくさん考えられる場合、1つの記事にたくさんの情報を詰め込む方が良いのか?それとも他の記事を作り、内部リンクで遷移させるのが良いのか?」です。
先日ライターさん達25人と一斉に行なったSkypeグループトークでも同じような質問があり、その時に回答した内容のリアクションが良かったので、その内容にもう少し詳しく解説していきます。
なお、これから説明する内容は、アフィリエイト歴が長い方は、すでに当たり前のように実践していることだと思いますので、役に立たない可能性大です。あくまでも初心者向けの情報です^^
理想的な記事の定義
まずはじめに、アフィリエイトサイトにおける理想的な記事を整理しておきます。
僕が考える理想的な記事の定義は次の2つです。
- 検索結果画面に戻らせない記事
- 次の検索を行わせない記事
つまり、その記事から内部リンクまたは外部リンク(アフィリンク含む)がクリックされる記事と言えます。
ただ、理想は両方ともクリアした記事なのですが、現実的には①だけでも良いかなと思います。
ではもう少し詳しく説明しますね。
検索結果画面に戻らせない記事は「読者の期待に応えた記事」
検索結果画面に戻らせない記事とは
検索結果画面に表示されている記事タイトルと要約(メタディスクリプション)を確認し、「このページには自分が知りたい情報があるはず!」と期待して記事タイトルをクリックしたユーザーが、その記事を読み「知りたいことがわかった!」と満足させられる記事
だと思っています。
これは、つまり「読者の期待に応えた記事」ですね。
「いやいや、そんなん当たり前じゃん!」って声がありそうなので、もう少し詳しく理解するために、反対の「検索結果画面に戻られる記事」も解説しますね。
検索結果画面に戻られる記事とは、
- 読者が知りたい情報が書かれていない記事
- 記事タイトルと本文の内容が一致していない記事
- 他の情報もあると推測される(情報が少ない)記事
- 情報の信憑性がない記事
他にもあると思いますが、とりあえず4つをピックアップしました。
さて、これらに該当する記事を読んだ読者は、自分のサイトから検索結果画面に戻り、下位に表示されている記事タイトルをクリックし、他の記事に解決策を求めようとします。
これって、「そのキーワードで検索する検索ユーザーを満足させられていない記事」ですよね。
離脱や直帰が必ずしもマイナス評価にならないケースもあると思いますが、「検索ユーザーを満足させていない記事」はプラスに働くことはないでしょうね。
次の検索を行わせない記事とは「読者の悩み(知りたいこと)を先回りした記事」
次の検索を行わせない記事とは
記事内において、関連記事(内部リンク)や関連サイト(アフィリンク含む)が提案され、そのリンクがクリックされる記事
これは簡単ですね。
内部リンクでも外部リンクでもどっちでも良いのですが、「自分の記事から検索エンジンに移動する」のではなく「自分の記事から他の記事」へ読者を移動させられる記事です。
これは、
「記事を読み、知識を得た読者が、追加でわき起こる疑問点について、記事中に提案されている記事」と言え、読者の悩みを先回りして、その解決法を予め提案している記事と言うことができますね。
これは具体例を使って解説した方がわかりやすいのですが、次の記事に具体例を用いた手法を解説していますのでご覧ください。
「口内炎 原因」の検索意図とは?
-
アフィリエイトサイトの検索意図とは?検索意図を満たした記事を書く方法
アフィリエイトブログやツイッターで頻繁に言及されている「検索意図」という言葉。 頻繁に言及されているということは、それだけ重要であるということですが、実は、この「検索意図」を理解することは非常に難しく ...
続きを見る
読者が知りたいことを先回りし、その情報を予め提示しておくことで、検索エンジンに戻らず、自サイト内で回遊させられたり、広告リンクをクリックさせられるようになります。
さて、ここで疑問です。
「読者の悩みを先回りすることなんてできるの?」
普通に考えると、DAIGOさんでもあるまいし「人の思考を先回りすること」は出来ませんよね。
ただ、工夫すれば「クリックされやすい内部リンク」の設置は可能です。
個人的には2つの方法を活用すれば良いかなと考えていますので、参考にしてください。
関連キーワードの活用
Google検索すると検索結果画面の最下部に「関連する検索キーワード」として10個程度のキーワードが表示されます。
これはサジェストキーワードではなく、検索したキーワードを用いたユーザーが次に検索するキーワードやそれに類するキーワードが提示されているものです。
上のスクショは「検索意図 リサーチ」というキーワードを検索した際に表示される関連キーワードです。
キーワードを検索したユーザーが、次に検索しそうなキーワード、つまり追加で知りたい情報のヒントが予め表示してくれています。(あくまでもヒントです。)
つまり、この関連キーワードをヒントとして、読者が追加で知りたい情報を推測していくと、記事内でクリックされやすい内部リンクが設置できます。
注意点
関連キーワードを参考に追加情報を内部リンクで設置する場合は、検索意図が同じキーワードのみを対策しましょう。サジェストキーワードと異なり、検索意図が全く異なるものもたくさん含まれているので、キーワード網羅はNGです。
誘導させるマイクロコピーの活用
悩み系のキーワードの場合、その悩みを抱えている読者が知りたい情報はリサーチしていくとある程度網羅的にピックアップできます。
問題は「どのタイミングで内部リンクを提案するか?」という点です。
これは、設置場所を1つずつテストし、どこに設置するのがベストかを調べていくのが確実なのですが、個人的にはそんな面倒な方法はあまり行いません。
結構フィーリングで設置します。
- リンク先の記事タイトルに含まれるキーワードが出現する文章中
- 見出し2の最下部
- 記事下
設置箇所は色々ありますが、これといって決まっていません。どこに設置すればクリックされるかは、ケースによって変わるので、最初は適当です。
ただ、自分のフィーリングはあてになりませんので、少しでもクリックされるように少し細工をします。
それは、「内部リンク周りのマイクロコピー」を活用した方法です。
例えば次のような方法です。
こちらの記事も読まれています
CVR(成約率)を上げるレビューページの書き方(アフィリエイトサイト編)
内部リンクを設置するときに、結構「記事タイトルそのまま」で設置しているケースが多いと思いますが、上記の例のように「こちらの記事も読まれています」のように「クリックされやすい一言」を表示させておくと、クリック率は少し上がります。
どの表現が良いかは検証しなければわかりませし、とても面倒な作業ですが、内部リンク周りのメッセージがあるのとないのとではクリック率は変わってきますので、ぜひ試してみてください。
メモ①
クリックされる内部リンクを設置したい場合、上記の施策の前に、前提として「記事を読む読者が、どんな情報を知りたがっているのか」を調べるためのリサーチを行っておくことは必須の作業です。
メモ②
上記の吹き出しは有料のワードプレステーマ「アフィンガー5」のデフォルト機能です。
さて、ここまでは「良い記事の定義」を解説してきました。
すでに3000文字弱となっていますが、今回のテーマを語る上でどうしても「良い記事の定義」は押さえておく必要があったんです。
今回のテーマは「検索意図がたくさん考えられる場合、1つの記事にたくさんの情報を詰め込む方が良いのか?それとも他の記事を作り、内部リンクで遷移させるのが良いのか?」がメインのテーマでした。
そして、この質問を「良い記事の定義」に当てはめると、当たり前の結論にたどり着きます。
「検索意図がたくさんある場合は、情報てんこ盛り記事ではなく、内部リンク設置による情報の振り分けが効果的!」
だと。
情報てんこ盛りの長文記事のリスク
1万文字を超えるようなサイト下層の長文記事。
普通に考えると、「誰が読むねん!」って感じですが、個人的な意見を言うと、私は「長文記事推奨派」です。
ただ、これには前提があって「悩み系キーワード」や「詳しく知りたい系」の情報を解説するときに有効なのであって、ネットサーファーをターゲットとしたような記事などには全く不向きですね。
検索意図には、「読者が求めている情報を提示すること」が大事ですが、検索意図の種類によっては「不要な情報がなく、シンプルに読者が求めている情報だけを提示すること」が求められているケースもあります。
そんなケースでは、「無駄に長い記事(長文記事)=検索意図を満たしていない記事」となりますね。
さて、長文記事についてですが、長文ならなんでも良い!と言う訳ではありません。長文記事はもろ刃のつるぎだと思っています。
この辺りの詳細は、「【価値ある長文記事とは】読者に最後まで読ませる記事を書くための4つのポイント」で解説しているので、時間があるときにでもチェックしてみてください。
そして、長文記事には大きなデメリットがあります。
それは「検索意図が複数ある場合、離脱されやすくなる」と言う事です。
1から10までの詳しい情報が知りたいユーザーには、丁寧に解説した長文記事がとても有効ですが、例えば「1〜6は知っているから、7〜10までを簡潔に知りたい!」と言うユーザーがいたとすると、その長文記事は離脱の可能性が高い記事になってしまいます。
「1〜6までの情報」があまりに長いと、7に到達する前に離脱しますよね。
仮に「7〜10」に有益な情報を掲載していても、読まれなければ意味がありません。
先ほど「良い記事の定義」で、
- 検索結果画面に戻らせない記事
- 次の検索を行わせない記事
と言いました。
この定義を(アフィリエイトサイトの下層記事の)長文記事にも適用させようと思えば、検索意図が明確で、その検索意図に対する答えが明確で、ゴールまでの道がはっきりしている場合しか難しいような気がしています。
読者が知りたい情報にまでたどり着く時間が長い記事の場合は、かなりの確率で離脱(直帰)されます。
つまり、検索意図が複数あるワードでは、「1記事で検索意図を全て網羅した長文記事では上がらない!上がりにくい!」と言う事です。
「何でもかんでも詰め込んじゃえ!」では上位表示は見込めません。
これは、アフィリエイトを初めて間もない方は、知らず知らずのうちに詰め込んじゃっている人が多いですね。
読者が知りたいことではなく、書き手が書きたいことを書いてしまっている。
ブロガーさんならまだしも、アフィリエイトサイトでは「書きたいことよりも、読者が知りたいことが優先」でしょうね。
では、検索意図が複数ある場合のキーワードではどうすれば良いのか?
ここで、私がライターさんに説明する際に使っている「サッカーのポジションで例えた解説」を紹介します。
検索意図が複数あるキーワードは「味方にパスをさばく”トップ下”のプレイヤー」
検索意図が複数ある記事とは一般的に「ビッグキーワード」や「ミドルキーワード」と言われています。
例えば「葉酸」というワードで検討してみます。
定義がないので、私の勝手な解釈で考えると、
「葉酸」→ビッグキーワード
「葉酸 効果」「葉酸 妊婦」→ミドルキーワード
ビッグ・ミドルの考え方は、色々あると思うのですが、ここでは一旦このようなくくりにしておきます。
さて、上記のようなビッグキーワード・ミドルキーワードには検索意図がたくさんありますよね。
例えば「葉酸 効果」というワードで調べてみても、サジェストは152個もありました。152個の検索意図があるという訳ではありませんが、検索意図がたくさんあるのは間違いありません。
このように検索意図が複数あるキーワードの場合、全ての読者を同じように誘導させることはできません。
Aと言う情報が欲しい人もいれば、BやCの情報を知りたい人もいます。
そんな時は、AとBとCの情報を全て詳しく解説したらダメなんですね。
Aの解説が丁寧になればなるほど、BやCを求める読者は離脱します。
そんな時は、考えられる検索意図(ABC)を可能な限りピックアップして、その検索意図に適した情報のありかを「提案」していくようにしています。
つまり、情報網羅記事ではなく、読者のニーズに応じて、情報を振り分けていく感じですね。
これをサッカーのポジションに例えると、点取り屋のフォワードや駆け上がってきたサイドバックの選手などにパスを供給するトップ下の選手のような存在と言えます。
このポジションの選手は、チームの中心になり、味方を上手に使いつつ、自分でも点を取りにいきます。
- チームの中心→サイトのメイン(トップページ)
- 味方を上手に使う→個別記事への内部リンク
- 自分でも点を取りに行く→アフィリエイトリンク
検索意図が複数ある記事は、こんな感じだと思っています。
トップ下の選手は、自分で点を取るだけではダメで、仲間を上手に活かさないとチーム力が上がらないんですね。
検索意図が限定されているキーワードは「シュートを決める”フォワード”」
反対に、検索意図が限定されているキーワードの場合を考えます。
検索意図が限定されている記事とは、ゴール(結論)が1つに絞られる記事と言えます。
結論が1つに絞られると、記事の構成は1つの悩みに対する丁寧な解説が効果的。
ダラダラ長い記事はNGですが、
- テンポが良い
→見出し内の文字が多すぎない - 情報が整理されている
→箇条書きやテーブルタグが活用されている - 書き手の主張がある
→書き手の体験や経験で読者に訴えている - 情報が豊富
→解説が丁寧(長文)
このような記事なら、離脱されず最後まで読まれる、またはCVする記事に近づくでしょう。
長文記事の書き方は「【価値ある長文記事とは】読者に最後まで読ませる記事を書くための4つのポイント」で詳しく解説していますので、参考にご覧ください。
このように、ゴールを目指せばいいだけの記事、つまり検索意図が限定されている記事をサッカーのポジションで例えると、「シュートを決めるフォワード」になりますね。
- 味方からパスを受ける→内部リンクで流入を得る
- ゴールを目指す→アフィリエイトリンク
- ゴールを決めるアシストも出す→CV記事に内部リンクで送客する
このように、検索意図が限定される個別記事は、読者をゴールまで離脱させず、読者を引き込みながら説得力ある情報で丁寧に解説した記事が有効だと考えています。
メモ1
この考え方は、キーワード次第なところがあります。ライバルがそこそこ強い悩み系のロングテールキーワードの場合は生きてきますが、それ以外は全く不発になるかもしれませんね。
メモ2
サッカーのポジションの表現においてふさわしくない箇所もあるかもしれませんが、イメージを持っていただくものなので、ご容赦くださいね。(ほんとは、バスケのポジションで考えたんですけど、超絶わかりにくかったのでやめました。。。)
サッカーのポジションと同様、記事にも役割分担が必要
さて、アフィリエイトサイトで重要なことは、「CVキーワードで集客できる記事をたくさん投稿すること」だと思っています。
ただ、全ての記事がCVワードで集客できればいいのですが、現実はなかなか難しい。
そのため、サイト内の各記事には役割を設けるようにしています。
- 集客した読者の知りたい情報に、内部リンクを使って案内する記事
- 内部リンクで他の記事から送客された読者をCVさせる記事
- ニッチなワードでとにかく集客し、CV記事に送客する記事
①と②を頑張っても、ライバルが強くてアクセスが見込めません。そのため、③の記事を投稿し、CVする可能性がある潜在的な見込み客を集客し、①や②の記事に送客します。
こうすることで、CVする可能性がある読者が現れます。
このように、アフィリエイトサイトの各記事にはそれぞれの役割を持たせる必要があると考えています。これはサッカーのポジションと同じ発想ですね。
フォワードばかりのチームでもダメですし、トップ下とフォワードがいないチームもダメ。
集客記事とCV記事がバランスよく投稿されている記事が自分の理想です。
検索意図は頭で考えるのではなく、検索結果を見て調べるもの
ここまでは検索意図の多さによって、記事の構成を変え、記事の役割を明確にしましょう!という話でした。
ただ、記事の構成を考える前に「対策ワードの検索意図を把握すること」が重要ですので少し解説します。
さて、
ツイッターなどでもよく話題に上がる「検索意図」とは、検索エンジン(Google)が考える検索意図のことであって、実際の読者の検索意図ではありません。
もちろん、Googleが考えるのと読者の検索意図がイコールとなっているケースもあります。
しかし、機械と人間には若干の違いがありますよね。
そこで、どちらかの検索意図に合わせる必要があるのですが、合わせるべきはGoogleの方です。
「読者はきっとこう考えているから、この情報を入れないとダメでしょ!」
って感じで読者目線で記事を書いていく人もいます。
これが悪いわけではりませんが、検索エンジンのアルゴリズムでSEO勝負をしているという場合、向くべき方向はGoogleの検索アルゴなので、その点は忘れないようにしましょう。
つまり、「検索意図は”考える”より”調べる”」が正解です。
では、どのような方法で検索意図を把握するのか。代表的な方法としては
- 実際に検索してみて上位表示サイトの記事構成(見出しタグ)を調べる
- サジェストワードから推測する
- 関連ワードから推測する
- お悩み掲示板(Yahoo!知恵袋)などから読者の悩みを理解する
このような方法が一般的ですね。
検索意図に関する詳しい解説は、「アフィリエイトサイトの検索意図とは?検索意図を満たした記事を書く方法」にも記載していますので、参考にご覧ください。
まとめ
最後に元も子もない話をします。
検索意図を完全に満たした記事が上位表示されるのかというと、現実はそんなに甘くないです。
完璧と思ってリリースした記事が20位前後から上に上がらないケースは多々あります。
しかし、検索意図を満たしていない記事が上位表示できるのかというと、これはかなり難しいですね。
つまり、「最低限、検索意図を満たした記事をリリースすることは、上位表示を目指すスタートラインに立つこと」なのかもしれません。
Googleと読者の両方に向き合い、検索意図とペルソナを意識した記事を書きましょう!